- 岡村友章
(体を)冷(やす)茶
ここのところは、出店するときに必ず冷茶の試飲を持参しています。冷たいお茶は、私も大好き。
家では毎朝起きたら三年番茶を沸かして、
粗熱がとれたら冷蔵庫に入れるのが日課なんです。
でも…やっぱりおいしいのは出来立てあつあつのとき。どうしてだか、茶が躍動しているんです。
化学的な説明はできないけれど、
躍動をそのままに頂いて、ぬくもる感じ。うれしくなっちゃいます。
そこできょうは冷たいお茶の話。
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車をはじめとして、「ラジエーター」という構造をもつ機械があります。
ようは内部の熱を外に排出するための装置で、さもなければアツアツになって故障してしまいます。
炎天下でスマートフォンを放置していると、過熱で操作できなくなりますよね。
熱というものは大切でありながら、命取りにもなる。
人間の体にだって、もちろんラジエーターが存在します。
血液と汗です。
暑いときには汗をかいて、蒸発するときの放熱で体温を下げる。
体が加減するから、下げ過ぎることはないわけです。
でも現代、人は汗を流さずして涼を求めます。
エアコンがその代表ですね。体の調節機能とは無関係に、どんどん冷えていく。
同じようなことが、冷茶をはじめ冷たい飲み物にも言えるかもしれません。
適切な量ならば火照りをとって快適なのでしょうけれど、飲み過ぎは考えものです。
おなかを弱めてしまうばかりか、体は冷えすぎたところを再び温めようと頑張ります。
汗による調整ならば、「再び温める」なんて不要ですよね。
余計な体力を使って、最終的には…なんのこっちゃ。消耗してしまうんです。
せっかく体に備わった、どんな科学も歯が立たない「汗さま」。
汗をかけない状況があることは承知していますが、
冷房・冷たい飲み物に頼るばかりでは体を酷使してしまいます。
だから、にほんちゃギャラリーおかむらは、冷茶のすすめを以下のようにご提案します ^^
1. 氷は使わない
2. 一気飲みしない
3. 多量に飲まない
4. 熱いお茶も選択肢に入れる
とくにおすすめしたいのは、「熱いお茶」です。
ためしに、ちょっと暑いなあというときに熱いお茶を淹れてみてください。
飲んだ直後に体がかあっと火照りだして、すぐに汗が出ると思います。
ちょっと風にでもあたることができたら気持ちいいですよ。
そんな訳で、わたしは真夏でも「暑いお茶」を出店のときにご提供します。
でも、無理して飲むのはやめてね。