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  • 岡村友章

<淹れかた> お湯を冷ませとはいうけれど


こんばんは。

きょうは、ひとつ実験をしてみました。

そもそもの発端は、お茶を買ったときによく裏に書いてあるこんな説明…

「1煎めは、60~70℃まで冷ましたお湯で、2分間蒸らします。

2煎め以降は徐々に湯温を上げ、さっと出してください」

これを読み、水温計をとりだして計る人は極少だと思います。

面倒だし、いちいちそんなことをしていたら毎日の飲み物として

なんだか過剰な気がします。もっとおおらかでいいのでは、なんて。

そうとはいっても、何でもかんでも熱湯でジャーっと淹れたのでは勿体ない。

比較したうえで自分の好みを見つけられたらいいなと考えています。

「いろいろ試したいけど、いま何℃くらいなのか皆目わからない」と

湯を見つめてしまう人も多いように思います。

だから、皆さんのかわりに3種類の実験をしました。

ちょっと長くなりますが、温度によるお茶の香味の変化を楽しみたい方は

ぜひ参考にしてみてくださいネ。

なお、皆さんお手元の器によりもちろん結果は異なるでしょうし、

気温にも大きく影響されると思います。その点、ご了承を!

ちなみに実験の日の気温は30℃でした。

用意したのは次の3種類の器。

A.耐熱ガラス容器

B.厚めの湯呑

C.薄めの湯呑

実 験 1

沸騰した湯の入ったヤカンから、ABCそれぞれに100ccの湯を注ぐ。温度測定。

ひと呼吸おき、それぞれ全く同型の器に湯を移す。温度測定。

また同型の器に湯を移す。温度測定。

こんなイメージです。

ヤカン→A1→A2→A3

ヤカン→B1→B2→B3

ヤカン→C1→C2→C3

同じ型の器が複数ご自宅にある場合は、以下の方法を参考にして

お茶を淹れてみてください。

実験結果は、こうなりました。

いずれの場合でも、1つめに湯を注いだ時点では約90℃でした。

ガラスは、湯を次のガラスに移すたびに5℃冷めました。

適度な厚さにより、湯から器への熱伝導が穏やかで、なおかつ保温力がある…のかな。冷めにくいです。

厚め湯呑は、およそ10℃ずつ冷めました。

冷めにくそうな印象ですが、厚みのある器への熱伝導が大きく、結果的に

湯温自体はどんどん冷めていきました。冷めやすいです。

夏でコレですから、冬だと、この傾向は顕著でしょう。

薄め湯呑は、2つ目に移したときは10℃下がるも、3つ目のときは3℃程度しか下がりません。

2つ目で一気に10℃も落ちていますが、熱湯が冷めていく速度はもともと速いことが理由かな。

3つ目でほとんど湯温が変わらないのは、器自体が熱を奪う力に欠けるからではないかと思います。

ご愛用の器は、このどれに近い素材でしょうか?

次にお茶を淹れるときには、温度変化と香味の相関を考えながら楽しんでみてくださいね。

実 験 2

沸騰した湯の入ったヤカンから、ABCそれぞれに湯を注ぎ、

別な器に湯を移し変えることなくそのまま放置した場合の温度変化を調べました。

同じ型の器がない方は、この実験結果をご参考に。

顕著な違いはみられませんでした。

何を使っても、劇的には変わらない」と、まずはいえるでしょう。

だいたい2分で80℃、4分で70℃、8分で60℃といった感じです。

ひとつ特徴的なのは、薄い湯呑がしめした変化。

ほかの2種と比べて冷め方が少し急なのがわかると思います。

薄い湯呑を使うときは、うかうかしていると、狙った温度をあっという間に逃してしまいそうです。

実 験 3

100℃、90℃、70℃のお湯を用意して、それぞれ「熱湯で湯通しして予熱した急須」と

「予熱しない常温の急須」に100ccを注いだときの水温変化を調べました。

用意したのは、この急須。オーソドックスな姿かたちをした愛知県常滑市のもの。

100℃の湯(ヤカン) → 予熱あり急須 … 92℃

100℃の湯(ヤカン) → 予熱なし急須 … 88℃

90℃の湯 → 予熱あり … 84℃

90℃の湯 → 予熱なし … 82℃

70℃の湯 → 予熱あり … 68℃

70℃の湯 → 予熱なし … 65℃

やはり、予熱はしたほうが、狙った温度を維持しやすいといえます。

しかし予熱なしであっても、大幅な水温変化はないことは驚きでした。

以上、こまごまとした実験結果を、自分だけで持っていても勿体ないので

シェアいたしました。

こんどからお茶を淹れるとき、もし温度を気にされるようであれば

こちらの記事もちょっと参考にされるといいかもしれません ^^

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