- 岡村友章
水
昨夜に続き、ブログ連続投稿。
ふと思い立って実験をしましたので、その結果をシェアします。
皆さん、急須で作ったお茶って「99%以上が水」ですよ。
水って大事だなと思います。
でも一方で、こうも思いませんか?
「使う水自体の違いなんて、お茶の香味の強さに比べたら僅かだから、打ち消されてしまう。
水にはこだわらなくても大した影響は無いだろう」
どうなんでしょうね。
疑問点は自分で実験すること。だから、改めてやってみました。
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実験に使ったお茶と水は次のとおり。
茶 / 朝宮・北田園の煎茶(やぶきた/慣行栽培)
→浅蒸し由来のライトな口当たりと、伸びやかな旨みが特徴。
軽いお茶なので水の影響も表に出やすいかなと考えた次第。
水 / ① 大阪府島本町の水道水(地下水90%・淀川水系の水10%)
→塩素処理されているためカルキ臭あり。昔はもっとおいしかった。
② 大阪府島本町 水無瀬神宮で汲む「離宮の水」(名水百選の一で大阪府下では唯一)
→水道水独特の臭さはなく、かといって山の水のようなパワフルさもなく、
いい意味で主張のない水です。何に使っても邪魔にならない。
(そのほかの急須や湯呑なども、同じものを2セット用意)
同時に湯冷ましを始め、70℃程度のところで同時に急須へ。
1分半待って、同時に注ぎました。
結果。
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①水道水の茶
→ 旨みとコクを感じた直後、独特の水臭さを微かに感じます。
それが気になってしまい、余韻を楽しみきれない。
②離宮の水の茶
→ ①の「水臭さ」が全くなく、純粋にお茶の性格を感じます。
素直でお茶に集中できる。
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違いはものすごく大きいといえば大きいし、
あまり気にしない方には小さな問題かもしれません。
ただし、比べたら分かります。
また水の違いだけでなく、沸かし方や使う茶器によっても
大きく結果は左右されるのではないかと思います。
一方で、こだわり過ぎるのも精神衛生上よくありません。
「もっとおいしい水があるのではないか…」なんて思いながらお茶を飲むの、
ちっとも楽しくないですよね。
丁寧に淹れた。あーおいしい。それでよいではないですか。
深く気にし過ぎないでおきましょう。
・いい水が手に入ったらそれを大切に使って、
普段との違いを意識して楽しんでみる。
・常日ごろは水道水で十分。きっちり沸騰させて。
こんなところではないかな。
でもひとつだけ書き留めておきます。
水自体の味に大した差異がなくても、
お茶を作った場合にはそれ以上の差異となって現れる!
水の個性が、形を変えて、またより増幅されて、
結果としてのお茶の香味を異ならしめている?と思うのです。
となれば、お米を炊くのも?みそ汁を作るのも?
ひいては私たちの身体組成そのものも?水が与える「結果」は大きいのかも。
根拠のない適当なこといって申し訳ありませんが、ひとつの予感です。
ご参考までに。
お茶って、そういうことも時々考えさせてくれる。優しくていいヤツでしょ。